ITエンジニアこそ「強み」を活かそう。ストレングスファインダーの活用

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こんにちは。もーすけです。
今日は、テクニカルな話題ではなく、自分の強みをキャリアに活かすための手法としてのストレングスファインダーについて紹介します。ますます、難しく・複雑になるこの世の中で、エンジニアの人こそこのストレングスファインダーが活きるのではないかと思っています。これからのキャリアを考えている人、自分の強みをもっと活かしてステップアップしたい人は是非続きも読んでみてください。

背景

この記事を書こうと思った背景は、もちろん単純にストレングスファインダーがいいツールであり紹介したいと思ったこともありますが、それ以上に、なぜこのストレングスファインダーが必要なのかということについて理解してほしいと思ったからです。

自分自身、IT業界でエンジニア・技術職として働いてきて、その中で何度か「自分にはなにができるんだろう」と思う場面もありました。 情報技術のビジネスにおける重要性はますます高くなり、エンジニア不足と言われているのはいうまでもないはずです。 一方で、エンジニア(あるいは関連する技術職)と一言で言っても領域やロール、働き方は非常に様々です。 世界的に脚光をあびているのは、やはりソフトウェアエンジニアや機械学習エンジニアだったりするわけですが、なかには数学やアルゴリズムで勝負する分野も当然あります。しかし、そういったガチの?エンジニアリングだけがビジネスの世界で必要な技術職でもないことは事実です。
実際、プロダクトマネジャーやエンジニアリングマネージャ、ソリューションアーキテクト、スクラムマスター、コンサルタント、プリセールスエンジニアなどソフトウェアエンジニアリングのバックグラウンドを活かすしつつ様々な領域でのプロフェッショナルを発揮する職種があり、必要とされています。
さらには、営業組織やマーケティング組織など直接のソフトウェアのプロダクトを作っていない組織でのエンジニアリングによる業務改善など非常に多くの選択肢出てきていると感じています。

つまり、自分が勝負できることを理解すること、そしてその役割を探すことは非常に重要だと思っています。 自分は迷ったときこそ、「自分の強みを最大限に活かす選択をする」をしてきて、まさにこのストレングスファインダーがその行動を支えてくれると思っています。

ストレングスファインダーとは

ストレングスファインダーは、アメリカのGallup社が開発・提供する、人の「強みの元=才能」を見つけ出すツールです。 才能、と聞くと天才の持つ唯一無二の能力のように聞こえてしまいますが、そういうことではなく、人それぞれのもつ資質です。 その程度の差はあれどだれにでもその資質は持ち得ているものです。
ストレングスファインダーでは、その資質を34に分類していて、このアセスメントを受けると上位5つの資質を理解することができます。 もともと、このストレングスファインダーの原点は、弱点を克服するよりも強みを伸ばすほうが、成功に近いという発想があります。 そのため、弱点を理解しておくことは重要ですが、強みにフォーカスがあたっています。

アセスメントはWebから受けることができます。
時間は約30-40分程度で、177個の質問に回答していきます。 質問は能力を図るものではなく、提示された2つのどちらの考えに近いかを答えます。 なので、気軽な気持ちで受けてもらって問題ないです。 ただし、質問に20秒以内で答えなければならないので、質問の意図を汲み取る時間も兼ねて集中できる状態のときに受けたほうがいいです。 あとは邪魔されない環境を用意してください。

アセスメントは有料で、受けるにはアクセスコードが必要なのですが、下記の本を買うとコードも一緒についてきます。2000円程度と安いです。 受講後の自分がするべきアクションもわかるので本を買うのが手っ取り早いでしょう。

アセスメントを受けると、いくつかレポートがもらえます。
自分がどのような資質をもつのか、その力を発揮するにはどうしたらいいかの洞察を与えてくれるようなものです。

トップ5の資質とこれからの行動

この手のアセスメントでよくありがちなのが、受講して「ふ〜ん、自分には〇〇な資質があるんだ〜」で終わってしまうことです。 おそらくこのブログにたどり着いている人は、資質を知りたいわけではなく、自分のキャリアや生き方をより良くしたいと思っているのではないかと思っています。 この結果から、「自分の強みをどう行動にしていくか」が一番重要だと思います。

自分も、上のことを確実に行うべく、振り返る場所を作るために以下自分の結果をまとめます。 資質ごとに、その資質を持っている人がとるといいアクションがあるのですが、無意識やいままで意識して行っていたこともあるので、いままであまり実践できていなかった行動に着目してみます。

1.親密性

「親密性という資質を持つ人は、他人との緊密な関係を楽しみます。目標達成のために友人と努力することから、大き な満足感を得ます。」

コメント

個人的にはこの資質がトップにくることは非常に意外でした。 というのも、人見知りなところがあると知っているからです。しかし、ここでいう親密性は、仲良くなった人と深く付き合いともに努力する関係性のことをいっておりその傾向は強いと感じています。 信頼関係を築いたあとは強みを発揮できるので、信頼関係をよりよく築ける用に行動することを心が得ようと思います。

心がける行動

  1. 知り合った人に対して、その人のことをよりよく知ろうと努力する。
  2. 相手が心を開いてくれるまで自分の素も出さない傾向にあるが、もっと積極的に自分をアピールする。
  3. 友人に対してコーヒーに誘うなり定期的に連絡をとる。

2.個別化

「個別化という資質を持つ人は、一人一人が持つユニークな個性に興味をひかれます。異なるタイプの人たちの集団 をまとめ、生産性の高いチームを作ることに長けています。」

心がける行動

  1. 人によって異なる考え方や感性をもっていて、人がやるべきこと、必要とすることが違うことを"他者へ"積極的に伝える。
    • 自分では理解していることが多いので、他者へ共有することで周りの環境の変化を促す。
  2. チームメンバーの各々が得意とすることに着目し、なぜその役割を任せたいのか、その思いを一緒に伝えるようにする。

3.分析思考

「分析思考という資質を持つ人は、物事の理由と原因を追求します。状況に影響を与える可能性のあるすべての要素 を考慮に入れる能力を備えています。」

心がける行動

  1. 信頼のできる情報源をしっかり見つける。海外のソースなどをうまく使って自分の利用できる情報源の幅を広げる。
    • 英語を勉強しているがまさにそういうこと。
  2. 自分の考えをうまく表現できる方法を認識しておく。それがブログなのか対面でのコミュニケーションなのかなど。

4.学習欲

「学習欲という資質を持つ人は、学習意欲が旺盛で、常に向上を望んでいます。特に結果よりも学習すること自体に 意義を見出します。」

心がける行動

  1. 行動を起こす人になる。学習することが得意な人が思う新しいことへの対応は、そうでない人にとって難しいことがある。自分が行動する側になる。
  2. 学習の進捗に対してご褒美を作る。

5.調和性

「調和性という資質を持つ人は、意見の一致を求めます。意見の衝突を嫌い、異なる意見でも一致する点を探ります。」

心がける行動

  1. <司令性>や<活発性>のある友人や仲間を見つけてみる。
    • 調和性のある人の弱いところをサポートしてくれる存在になり得るから。
  2. 違う視点をもつ人たちとの交流を増やしてみる。

さいごに

ストレングスファインダーを受けたらどういう資質が出そうか、これは受ける前に少し想像していたのですが、もちろん想像通りのものもありますが、自分では気づいていないがよく振り返ってみるとそうかもしれない、と気づくことが多かったです。 また、〇〇な資質があった、で終わってしまっては何も改善されないと思い、自戒の念も込めて自分が何をしていくべきなのかまとめてみました。 ストレングスファインダーでは弱点の克服よりも強みを伸ばすことにフォーカスしていますが、とはいえ強みを活かすために弱点を克服しなければならないことはあると感じています。 あくまでそれは、「強みを活かすため」です。 その点をしっかり抑えておくと、ストレングスファインダーはきっといい武器になってくると思っています。

追記事項 (2021年7月)

エニアグラム

エニアグラムと呼ばれる性格診断もビジネスやキャリア戦略においても非常に有益な手法です。 全然別観点ですが、エニアグラムについても別ブログで書いていますので参考にしてみてください。

ストレングスファインダーとエニアグラムの違い

あくまでやってみて感じる個人的な印象にはなるのですが、エニアグラムでわかることはストレングスファインダーよりももっとベースとなる人間の性質のようなものです。おそらくストレングスファインダーを数年後に実施すると、上位にくる資質は一部変化すると思います。 一方で、エニアグラムで判定される性質は変わる可能性が低いと考えます。

感覚的には、エニアグラムで判定された性質の上に、ストレングスファインダーでわかる資質が加わってくると理解すると良いかもしれません。

エニアグラムはチーム組織でも有効

アジャイル組織やスクラム組織に限りませんが、クロスファンクショナルとで多様性のあるチームを尊重する考えはどんどん一般的になってきています。そういったビジネス上のチームにおいて「エニアグラムの実施とその結果の公開」は非常に有益と考えます。

エニアグラムを以下の書籍を使って実施すればわかりますが、ただ単純に「〇〇なタイプでした」がわかるだけでなく、「〇〇なタイプにはどう接すれば良いのか?」「〇〇なタイプと自分のタイプとはどう影響を及ぼし合うのか?」も含めて分析できます。 チームビルディングにはうってつけでしょう。

実際、最近のHRテック製品(例えばカオナビ)ではエニアグラムを公開する機能がついているくらいです。(参考リンク

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